点眼で弱視治療 |
Q はじめてメールします。現在台湾に住んでいて、頼れる場がなくメールさせていただきました。 日本に一時帰国の際、日本の眼科医師により4歳の子供が「遠視性乱視による弱視」と診断されました。 Vd=0.9(1.2×+0.50) Vs=0.4(0.7×+1.00=ujl-1.00) 調節麻痺下の屈折検査は 右 S+0.75 C-0.25 A164 左 +1.50 -1.50 9 この日本の先生の診断では、左目の視力をあげるためのトレーニングをする必要があるため、眼鏡装着のうえ右目遮閉(眼帯をする)を約3ヶ月続けるというものでした。 日本で慌てて眼鏡をつくり、眼帯を3か月分購入して台湾に戻りました。 台湾の眼科に、日本の先生からの申し送りを見せました。視力検査の結果は、日本では右1.0、左0.7と言われたのに今度は両目共0.8でした。子供の視力は流動的なのでそれは問題ないと言われました。 眼帯を一日中装着するのは危険なので、目薬を使って、両目とも視力回復を目指すということでした。 目薬をさした方の目はぼんやりするということで、もう片方の目の視力回復をさせるためのものらしいです。 そして眼鏡は、テレビや本を見たりするときだけでいいと言われました。 台湾の先生はカタコトの日本語なので詳しく聞くことができず、不安が残っています。 まず、日本の先生とは違う方法ですがこれで大丈夫なのでしょうか?またこの方法でトレーニングするとしても、目薬によって視界をぼんやりさせる、というのもちょっと抵抗があります。 ぜひ教えていただきたく、メールしました。よろしくお願いします。 A 4歳児が一回視力を測って、1.2と0.7なら、普通は経過観察で何もせずに1~2ヵ月後に再診します。また、左右差はありますが遠視も乱視も強くはなく、「右に比較すれば、乱視による弱視傾向があるかな」という程度です。 「眼帯を一日中装着するのは危険なので」とありますが、日本では「眼帯を一日中装着」の指示を受けたのでしょうか。強度の弱視で、頻繁に経過観察できる状態ならありうる指示ですが、3ヶ月もそれをやったら、右目が刺激遮断弱視になってしまうと思います。年齢、視力、屈折を考えたら、私は「眼帯を一日中装着」の指示を、絶対にしません(断言)。1日1時間程度ならありうる話ですが、3ヶ月経過を見ることができないのは、ちょっと心配です。 目薬は瞳孔を広げるものです。それを点眼する事で、近くにピントが合わなくなります。眼帯と違い全く見えなくなるわけではありませんので、日常生活に危険はなく、右目が弱視になってしまう心配も少ないでしょう。弱視の訓練は、特に近い距離の細かいものを見る事で、効果が現れてきますので、健眼に点眼するのは理にかなっています。眼鏡使用も目を主に使うときには必要ですが、例えば外で遊んでいるときなどは、殆ど意味がないように思います。 日本に住んでいて、近所にこの2軒の眼科があったとしても、台湾の先生の指示に従うべきでしょう。また、きちんと経過観察ができるという点でも、現在お住まいの地域の眼科が良いでしょう。指示を守って、通院を継続してください。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2007-12-14 23:12
| 視力・斜視
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