MD値で中期の判定 |
Q 片目が緑内障と診断されました。db-6.15。dbが-6までは初期、‐6~-12が中期と定義されているようですが、診断した医師は「中期」という表現にこだわります。-0.15ってそんなに大きな変化なのでしょうか? また、-6以降は視野が悪化していく傾向があるという意見の眼科医の論文を読んだのですが、db値が悪いほどどんどん悪くなるのでしょうか? A dbというのはMD値の事でしょうか。確かに「-6までは初期、‐6~-12が中期」と言われることが多いようですが、絶対的なものではありません。眼科医以外でもわかりやすいように、とりあえず、そのように言っているだけです。PSDとかVFIとかの、もっと現実に即した指標もあります。自覚的検査ですから変動も大きく、次回測定時は-5.0かもしれません。 表現なんて、どうでも良いではありませんか。それに、その医師はその定義通りに単純に「中期」と言っているだけなんでしょう? どうしてそれを拘っていると思うのですか。しかし、もし本当にこだわっているように聞こえたとしたら、「その目の緑内障は決して初期ではありません。初期に近い数値ですが、あなたが想像するよりずっと進行しています。または、あなたが想像するよりずっと進行が速いと思われます。ですから初期の緑内障よりも厳重な管理が必要なのです。力を合わせて進行させないように頑張りましょう」という意味のことを言っているのではないのでしょうか。 ちなみに当院では、視野検査をして「MD値が○○だから○期です」のような説明はしません。色んなパターンの視野変化がありますし、年齢や環境や治療歴も様々ですので、数値が悪くても初期だという意味の説明をすることもありますし、数値が良くても中期だという意味の説明をすることもあります。10人の患者さんに対して10種類の説明があると考えてください。 後半は、確かにそういう傾向があるような気がしますね。特に片目の正常眼圧緑内障で、緑内障発見時にある程度進行している眼は、眼圧だけが緑内障の原因ではないと考えられますので、眼圧を下げる治療を十分しても、進行を止められないような感触がありますね。 ★ご質問は河野眼科ホームページから
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by kounoganka
| 2019-06-17 10:36
| 緑内障
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