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河野眼科ホームページに寄せられた目に関する質問や相談にお答えするページです。なお、コメントを付けることはできません。河野眼科ホームページからお願いします。
by kounoganka
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調節性内斜視


もうすぐ3歳の子供です。調節性内斜視と診断され、眼鏡をかけています。眼鏡の処方箋を見たところ、両目とも+6で、強めの遠視だと言われました。現在眼鏡をかけ始めて1週間です。斜視の頻度は、眼鏡をかける前はたまになる程度だったのが、眼鏡をかけるようになってから斜視の頻度が酷くなりました。

質問1.これは、良い兆候なのでしょうか?また、これから先もずっと、裸眼だとずっとこの頻度で斜視が起きるのでしょうか。

質問2.遠視は成長と共に度数が下がると言われていますが、+6という強度遠視から+1や+2くらいまで下がることはあるのでしょうか。

質問3.強度遠視の場合、やはり一生眼鏡なのでしょうか。もう素顔を昼間に見ることは出来ないのでしょうか。遠視の度数が下がれば斜視がなくなり、眼鏡を卒業できる、と思っているのですが、+6の強度遠視だとそんなに劇的に度数が下がることはほぼないのでしょうか。


近くを見る時には、人間の目は二つの作業を同時に行います。一つ目は、左右それぞれの眼の中で、近くにピントを合わせるために毛様筋を収縮させ水晶体を分厚くします。これを「調節」と言います。二つ目は、左右の目を内側に寄せるために、眼球を内側に回転させる内直筋を収縮させます。これを「輻輳(ふくそう)」といいます。調節と輻輳がセットになっているのです。

正視の場合、1メートルの距離の物を見る時には、1ジオプターの調節をすることでピントを合わせることが出来ます。それと同時に1メートルの距離に見合うだけの輻輳をします。1ジオプターの調節と、1ジオプターに見合うだけの輻輳が同時に起こります。

+6ジオプターの遠視の目を考えましょう。正視の人が遠くを見る場合、必要な調節は0ジオプターで、輻輳もゼロで視線は平行です。ところが+6ジオプターの遠視の場合、遠くにピントを合わせるためには、6ジオプターの調節が必要です。同時に自然に6ジオプター分の輻輳が起こってしまいます。計算してみましょう。正視の眼が6ジオプターの調節をすると、100÷6=16.666、約17センチの距離にピントが合います。つまり、6ジオプター分の輻輳というのは、17センチの距離の物を見る時に起こる程度の寄り目なのです。

指先を目の前17センチにかざして見つめてください。指が1本に見える時、背景は完全に2重になっていますね。これが、+6ジオプターの調節性内斜視の人が遠くにピントを合わせた時の「複視の」見え方です。両目が見えていると脳が混乱しますので、片目の視力が抑制されて片目しか見えなくなります。

回答1 眼鏡をかけるようになってから、裸眼時の斜視の頻度が酷くなったのですね。今まで調節もせずに、つまりピントを合わせる努力をせず、ぼーっとした状態で世の中を見ていたという事じゃないでしょうか。ピントを合わせると、2重にはなっても鮮明に見えることを脳が認識しているのでしょう。良い兆候ではないでしょうか。

斜視の頻度ですか。調節と輻輳が完全に連動しているならその通りかもしれません。しかし、緩い遠視で調節性内斜視が全く起こらないことを考えると、完全に連動はしておらず状況によって変わってくるものと考えられます。

回答2 少しは下がるかもしれませんが、そこまでは無理でしょう。

回答3 コンタクトレンズがありますよ。コンタクトレンズでも調節性内斜視に対して同様の効果が望めますが、小さいお子さんの場合はレンズ装着自体が無理ですので、眼鏡しか話題にならないのです。

★ご質問は河野眼科ホームページから
by kounoganka | 2017-10-30 15:41 | 視力・斜視
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