近視性の網脈絡膜萎縮 |
Q 近視で、コンタクトは、両目とも-3.75です。 眼科の眼底検査をうけ、網膜の写真をとりました。自覚症状は全くありません。視神経乳頭陥凹拡大の兆候が見られるとのことで、緑内障の疑いがあり、視野検査をしましょうということになりました。現在、視野検査の予約をしている段階です。 緑内障が得意という、病院に行きました所、近視性の網脈絡膜萎縮だろうとの診断を頂きました。OCTによる検査もうけております。そこで質問です。 (1)近視性の網脈絡膜萎縮による神経欠損と緑内障によるそれとでは、どうちがうのでしょうか?この2つの違いは、写真や眼圧、角膜の厚さ、OCT検査などで判断がつくものなのでしょうか? (2)進行性にちがいはあるのでしょうか? (3)近視性の網脈絡膜萎縮から緑内障へと移行することもあるの? (4)近視性の網脈絡膜萎縮でレーシック手術を受けても大丈夫でしょうか? A 自覚症状は全く無いが、コンタクトの検査か何かで視神経乳頭陥凹拡大を見つけられて、緑内障の疑いがあるということで視野検査の予定なのですね。その間に、別の眼科を受診し、OCT等の検査を受けたのですね。 「近視性の網脈絡膜萎縮だろう」というのがよくわかりません。「何」が「近視性の網脈絡膜萎縮」なのでしょうか。普通は「視神経乳頭陥凹拡大」が「近視性の網脈絡膜萎縮」だろうと説明されるはずが無いのです。全く別物ですので。 「緑内障性の視神経乳頭陥凹拡大」を疑われているものが「近視性の視神経乳頭の変化」だろうということだと思います。良くあることですから。写真や眼圧、OCT検査、視野検査などを総合的に評価すればほぼ判断がつくでしょう。しかし何年間も経過観察をしなければ判断がつかないこともあります。これも別のものですので、進行の違いを論じることは出来ませんし、移行することもありません。ただし合併することはあります。 もしかしたら「近視性の網脈絡膜萎縮もあります」と言われたのではないでしょうか。近視が強い人にはよくあることですが、乳頭の変化ではなく網膜(と脈絡膜)の変化です。ただしこの程度の近視では起こることは少ないでしょう。 さらにもしかしたら、視神経乳頭の周囲に発生した近視性の網脈絡膜萎縮をみて、視神経乳頭陥凹拡大とはじめの眼科では判断したのでしょうか。謎です。 -3.75ジオプター程度の近視でレーシックは「もったいない」の一言です。近くを見る時に一生眼鏡が必要無いのですよ。100万円やるから手術を受けろと言われても自分なら絶対に断ります。それくらいの価値の有る眼を持っているということを、本人が理解していないということです。やる方は商売ですから、うまく丸め込もうとしますが・・レーシックは一度受けてしまうと決して戻せません。 それと、視神経乳頭陥凹拡大にしても、近視性の網脈絡膜萎縮にしても様々な形態、様々な程度があり、実際に診てみないとさっぱりわからないというのが実情です。既に眼科を受診しているなら、ここで曖昧な意見を聞くより、診察した眼科医に聞く方が100倍安心出来るのではないでしょうか。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2013-05-31 14:52
| 緑内障
|
<< オートレフの異常値 | マイボーム腺梗塞 >> |