低血圧は緑内障になりやすい |
Q 昨秋、人間ドッグで、「軽度の乳頭陥凹、1年ぐらいしたら、また検査して下さい」と診断され、数日前、近所の眼科を受診しました。 今のところ、視野の欠損は無いそうですが、視神経が三分の一ぐらい死んでいる、乳頭陥凹がある、と言われ、三か月のち、もう一度検査、と言われ、予約を取りました。眼圧に関しては、覚えていませんが、何の薬の処方も無かったので、正常値だと思います。 質問なのですが、 1、乳頭陥凹と言われたのは、昨秋の人間ドッグが初めてでした。それ以前は、眼科で言われたことはありません。これは、それ以前は、乳頭陥凹が無かった、ということなのでしょうか? しかしながら、眼底検査を受けたことが、それ以前はなかったので、この検査を受けなければ、分からない、ということなのでしょうか? 2、神経細胞の三分の一が死(両目とも)、というのは、年齢の割には多すぎませんか? 3、若い頃から、将来、緑内障になるのでは?という不安が漠然とありました。心身症的な体質で、不安がそのまま症状や病気になるタイプです。また、非常に低血圧で、血流が滞っているような感じ(血流の滞りに関しては、以前、眼科医や耳鼻科医に指摘されたこともあります。なんでも確か、マブタの裏側だかに赤みが無い、と言われました)があります。低血圧や血流の滞りが、神経細胞の死を早めている、ということは、ありませんか? A 「乳頭陥凹がある」のは当然のことで誰にでもあります。「乳頭陥凹が普通の人より拡大している」と言われたんじゃないでしょうか。しかし、3分の1も死んでいるのに無治療で3ヶ月ですか?ちょっと不思議ですね。また、眼圧が正常値でも、眼圧を下げるための点眼が必要な事は多いですよ。点眼が無かったのは、今は必要ないと診断されたからです。 視神経乳頭は眼底にありますので、眼底検査をしなければ見えません。眼底写真を撮らなければ解らないという訳ではありません。眼科受診をしていたのなら眼底検査は普通はすると思いますので、「異常なし」あるいは「説明をするほどの変化はない」だったのではないでしょうか。 脳細胞も次々死んでいくのが普通ですので、視神経の細胞もそうでしょう。3分の1が多いか少ないかは「細胞が死ぬ」の定義をはっきりさせなければ何とも言えません。「多い」という意味で説明をしたのなら「多い」のでしょう。きっと。 眼球は眼圧のおかげで丸い形を保っています。外よりも10~20ミリ水銀柱だけ高圧になっています。ですから、眼内に血液を送り届けるためにはある程度の血圧が必要なのです。眼内の血液循環が悪いと網膜の細胞も弱ってきますので「低血圧なら緑内障になりやすい」ということは確かに言えることなのです。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2011-10-31 16:00
| 緑内障
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