「砂嵐」と「網膜脈管視現象」 |
Q (メールとは別に電話でご相談のあった方です。不安でしょうから改めて文章にします) 目に関して心配な症状がたくさんあります。近くの眼科で診察を受けましたが、目に異常はないといわれました。脳神経外科も受診しましたがキレイな脳だといわれています。症状を書かせていただきます。 ■何年も前から飛蚊症で、妊娠を期に悪化しています。目の前が特に明るいところでちかちかし、光がぴゅんぴゅん流れます。 ■何年も前から、目の前に薄い砂嵐があります。特に薄暗いところで感じます。いつからあるのか分かりません。最近濃くなっているきがします。 ■軽度の近視と乱視があります。 ■現在網膜が薄いとのことで、半年後にさらに薄くなっていないか検査する予定です。 眼科に二つ通いましたが、原因不明です。もうあきらめたほうがよいのでしょか。いつか失明するのではないかと不安です・・。 後、最近、網膜脈管視現象も感じるようになりました。ご回答いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。 A 2軒の眼科と脳神経外科で実際に診て貰って異常無しですので、パソコンで相談するより遥かに説得力があります。全く心配要りません。 飛蚊症は誰にでもあります。見えない人が鈍感なのです。目の中の硝子体には線維状の濁りなんて無数にあります。その一部が光の加減で影になって見えているだけです。年齢と共に増えますし、体調を崩せば余計に気になるものです。光が流れるのは、硝子体の動きによって網膜に圧力の変化が伝わってそれを光と感じているだけです。 砂嵐は網膜の本来の活動かもしれません。網膜の細胞が光などの刺激を受けて電気を発生し、それが脳に伝わって光として感じます。しかし、刺激を受けなくても網膜細胞は常に電気を発生しているのです。その証拠に、真っ暗な部屋で見えるのは暗黒のはずなのですが、注意して見ると砂嵐状の光が誰にでも見えるはずです。「いいえ、暗黒です」と言う人は救いがたい鈍感なのです。超高感度カメラの映像を見たことがありますか。感度を上げていくと光のないところに光が点滅しザラザラの映像になります。撮像素子が自発的に電気を発生させるからなのですが、網膜もそれと同じように電気を発生していると考えてください。 網膜が薄い人なんてざらにいます。詳しく調べてもそれくらいのつまらない所見しかないということで、心配ないという意味です。心配な状態を半年も放置するはずないです。 「網膜脈管視現象」ですか・・・見える人がありますね。本来網膜は動きのないものは見えません。網膜の血管は網膜に対して動きませんので見えないのです。しかし血管ですから拍動があります。それで太さが変化したり、網膜に対する圧力が変化したりすると見えることもあるはずです。 精神的、肉体的に疲労がたまって、少々敏感になりすぎているのではないでしょうか。出来る範囲で休養をとられることをお勧めします。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2011-02-18 10:44
| 何かが見える
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