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河野眼科ホームページに寄せられた目に関する質問や相談にお答えするページです。なお、コメントを付けることはできません。河野眼科ホームページからお願いします。
by kounoganka
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2013年 06月 18日 ( 1 )

授乳中の緑内障点眼


こんにちは。三ヶ月の赤ちゃんがいる授乳婦です。二ヶ月前に眼圧が高いと言われ、ミケランLA点眼液2%とタプロス点眼液0.0015%を1ヶ月前から使用しています。

しかし、点眼液の製薬会社のホームページを見ると、両点眼液とも授乳婦には使用を避けることと書いていました。もう1ヶ月ほど使用し、赤ちゃんに移行していないか心配です。何か問題はあるのでしょうか?

眼科医も薬剤師も使用していいと言ってたのに、ショックでした。このまま使い続けてよいのでしょうか?赤ちゃんへ授乳は辞めるべきか迷っています。


ミケランLA
妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2. 授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、投与する場合は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。(ミケラン点眼液1%・ 2%を食事摂取不良等体調不良の状態の患児に投与した症例で低血糖が報告されている。低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。)


先天性緑内障などでミケランを直接点眼した小児が、食事摂取不良等体調不良の状態にあったとき、たまたま低血糖が起こったのではないでしょうか。母親が点眼してそれが血中に移行し、母乳に移行し、乳児が飲んでしまう場合は、その何百分の一しか乳児の血中に届きません。食事摂取不良等体調不良の状態だったら、いつ低血糖を起こしてもおかしくないでしょう。点眼をしたから低血糖を起こしたと訴えれば、それが無関係だということが証明されなければ、副作用の一つとして記載されてしまいます。

タプロス
妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、動物実験では妊娠ラットに静脈内投与した場合、30μg/kg/日(臨床用量※の2000倍)では催奇形性及び着床後胚死亡率の増加がみられ、10μg/kg/日(臨床用量※の約670倍)では胎児の発育に対する影響(胎児体重の低値及び胸骨未骨化)が認められた。妊娠ウサギに静脈内投与した場合、0.1μg/kg/日(臨床用量※の約6.7倍)では流産、着床後死亡率の増加、黄体数・着床数の減少等が観察され、0.03μg/kg/日(臨床用量※の2倍)では催奇形性が認められた。妊娠・授乳ラットに静脈内投与した場合、1μg/kg/日(臨床用量※の約67倍)では母動物の哺育不良及び出生児の4日生存率の低値が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、臨床用量※点眼投与時の推定血漿中濃度(30pg/mL未満)の約3.3倍、タンパク結合率にて換算した推定血漿中非結合型薬物濃度(0.24pg/mL未満)の約420倍で、子宮収縮への作用が認められている。]

※本剤0.0015%を60kgの患者の両眼に1回1滴(30μL)を点眼投与したときの投与量(0.015μg/kg/日)

2. 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット:点眼投与)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。


臨床用量※の約67倍を静脈内投与ということは、一瓶で両目1日1回点眼で30日分とすると、その67倍だから67日分。つまり2瓶以上の点眼液を1日で静脈注射するということです。投与量は67倍ですが静脈注射ですので、点眼の場合の数百倍(?)の血中濃度になります。それによって「母動物の哺育不良及び出生児の4日生存率の低値」つまり母乳の出が悪くなって新生児の死亡率が上がったということです。

これを読んでどう感じますか。多くの医師は安全な薬だと感じます。行政も製薬会社も安全な薬だとわかっているはずです。でも言えないのです。安全だと言い切った場合、もし万が一何かあったら、薬が原因ではないと証明できなければ責任を負うことになるからなのです。ですから現場で判断するしかないのです。つまらない添付文書に不安を覚えていたら、現場の正しい判断の恩恵を受け損ねますよ。

★ご質問は河野眼科ホームページから
by kounoganka | 2013-06-18 09:32 | くすり