頭を動かした時のフラッシュ光 |
Q 初めての症状で不安なので教えてください! 顔を動かす(横を向いたり、後ろを振り返ったり)とフラッシュのような光が見えます。「フラッシュのような光」といいましたが、一番近い表現をすると「夜道の裸電球に虫が触れてパパパッと点滅したような光」です。(分かりずらくてすみません) 昼でも夜でも明るさに関係なく見えます。特に夜は周りに何も光のもとになるものがないのに見えるので、実際の光と間違えたということはありえないと思うんです。 視野が狭まるとか、点が見えるなどの症状は聞いたことがあるのですが、私のようにフラッシュのような光が見える病気というのもあるのでしょうか?もしあるとすればどういう病気なのか教えてください。よろしくお願いします。 A 目を開けて振り返った場合、目を動かしていないつもりでも、目は数回に分けて左右に急速に動きます。そういう、目の動きに起因する症状、「光視症」について説明します。 光が見えるときは、網膜の細胞が刺激を受けて興奮し、それが脳に伝わるからです。実際に光を受けたときにそうなりますが、それ以外の時でも同様の状況になったりします。例えば目を打ったときに、目から火花が出たように感じるのがそれです。 眼球の中には卵の白身のような硝子体(しょうしたい)というものが詰まっていて、硝子体膜という薄皮で包まれています。硝子体と硝子体膜はくっついています。硝子体膜は、若いうちは光を感じる網膜にぴったりくっついているのですが、年齢とともに硝子体が収縮し、硝子体膜が網膜から剥がれようとします。つまり硝子体膜と網膜は目の中心に向かって引っ張られるのです。 セロハンテープを腕の皮膚に貼り付けた状態を思い浮かべてください。テープが硝子体膜で、皮膚が網膜です。テープをはがそうとすると、皮膚も引っ張られて伸びます。この状態で、網膜の細胞が刺激され、光を感じたと錯覚するのです。目を動かすたびに硝子体が動き、内側から硝子体膜を引っ張り、さらにそれが網膜を引っ張ります。 うまくテープが剥がれれば問題ないのですが、接着力が強く皮膚が弱い場合、皮膚が剥がれ出血します。目では網膜が剥がれ、網膜裂孔となり「網膜はく離」になることもあります。その場合は手術が必要になります。ですから「光視症」があるうちは、網膜が引っ張られているわけですので、網膜に穴が開きそうでないか、眼科できちんと見てもらうべきだと思います。でも大抵の場合、硝子体膜はきれいにはがれて、網膜に傷は作りません。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2008-07-02 18:01
| 何かが見える
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