強い近視と家庭用ワック |
Q ワックについて質問させてください。 うちには小学6年生の息子がいます。小学校2年生頃から視力が下がり始め、ワックと点眼で一旦は持ち直しましたが3年生には再び視力が下がり、眼鏡を作りました。 以後、毎年順調に(?)-1~-1.5Dずつ度が進み、今では恐らく-6D程になっています(つい最近、左右それぞれの視力が0.7が出るように-4.5Dの眼鏡を作りました)。小学生にして既にこの度数なので、これから先どうなってしまうことかと親子共々大変心配しています。強度近視に伴う病気もあるようですのでそれもとても心配です。少しでも近視の進行を遅らせるために、照明を明るくして勉強したり、DSは使わないようにしたり、度の弱めの眼鏡をかけるなどしていますが、効果はないようです。 そこで、家庭用ワックについてお聞きします。息子は軸性近視で、先生がおっしゃるところの「治せない近視」であるとは思いますが、ワックを使うことで、近視の進行を少しでも遅らせることは期待できませんか。勉強時間が長いため、合間にワックを使うことで、眼精疲労が減るなどの効果があるなら、それだけでも使ってみる価値はあるかとも思うのですが。今のところ、近視以外に眼の疾患はありませんが、少なくともワックを使って眼に悪い影響が出ることがなければ、購入して使ってみたいと思っています。先生のお考えをお聞かせください。 A 大変ご心配なことと、お察しいたします。 近視が進行しても、見えなくなってしまうことはありませんよ。強度近視に伴う病気もありますが、その都度対処していけば、何とかなります。必要以上に不安になることはありません。 -6.0ジオプターの近視の目に、-4.5ジオプターのメガネでは、-1.5Dの近視が残った状態で、100÷1.5=66.6・・で70センチぐらいまでピントが合う状態です。不便が無ければいいのですが、もう少し強い度数にしてあげたい気がします。でも、そのメガネを掛けて1メートル以上離れた物を見るだけで、遠方視の訓練が出来ますので、近視の進行を遅らせる効果(微々たる物かもしれませんが)はあるはずです。 勉強中に、同じ距離ばかり見ているようなら、ワックを使う事で毛様筋と水晶体の柔軟体操が出来ますので、眼精疲労には効果があると思います。近視の進行に対しては、あまり期待できないと思います。 注意点が少しあります。ワックを覗いたときに十分にピントが合わない場合は、裸眼で無理をせず、使用中のめがねを掛けてください。その方が、毛様筋と水晶体はよく動きます。また、見る事に集中するため瞬きを忘れます。ドライアイ予防のために、意識して瞬きをするよう心がけてください。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2007-12-12 23:05
| 視力・斜視
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