治っても見え方が戻らない |
Q 1年ほど前から一部直線が歪んで見えたり、暗点がありましたので、家近くの眼科を受診しました。医師から精密検査が必要なので検査機器のある病院に紹介するということで病院を紹介されました。 紹介させた病院でOCT検査、眼底検査を受けて医師から「両目とも中心性漿液性脈絡網膜症」と診断されました。「自然に治るので3カ月後に再検査する」ということでその日は家に帰りました。 3カ月後の検査で、網膜色素上皮下にあった水は自然に吸収されたとわかったのですが、見え方が変わらなかったので医師に確認したところ、「水がたまり網膜に栄養がうまくわたらず網膜細胞の機能が低下したため歪んだり、一部見えずらいところがあるけれど、中心よりすこし離れているので問題ない」と言われました。現在も症状は、悪化はしていませんが、見え方は変わりません。 中心性漿液性脈絡網膜症が治っても見え方は、元には戻らないのでしょうか?お忙しいとは存じますが、先生のご見解いただけますと幸いです。 A 網膜はその下の脈絡膜から栄養をもらって生きています。中心性漿液性網脈絡膜症では、網膜と脈絡膜の間に隙間(剥離)が生じることで、網膜への栄養補給が出来なくなります。長期にわたると網膜が栄養失調になって、細胞レベルで死んで行きます。網膜が復位するまでの期間が長いほど、網膜の機能は戻らなくなります。それで一部に見えない部分が残ったのでしょう。1年は少し長かったのでしょうね。 また、剥離した網膜は完全に元の場所にくっつくとは限りません。少しずれた位置にくっついて治癒してしまうと、歪んだ見え方のままになります。慣れるしかないでしょう。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2016-12-03 16:43
| 網膜・脈絡膜
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