白内障術後の酷い眩しさ |
Q(短く編集しています) 母の事で相談があるのですが、白内障の手術後経過もうすぐ2年が経過しようとしているのに手術後に生じた特にひどい症状である頭重と眼のまぶしさといったものが一向に良くなりません。白内障の手術をする数年前頃からは両目0.7程度で、手術後は両目とも1.5程度、左目に乱視があります。 細隙灯顕微鏡、屈折検査、矯正視力の検査精密眼圧検査、静的量的視野検査、眼底三次元画像解析検査等の検査をしても正常で問題が無いと手術した眼科、地元の眼科等に診断されました。ある眼科ではデータでは正常であるが症状が出るという事は何らかの問題があるから症状が出ると診断されまして自律神経失調症の可能性があるとされました。 またこの症状は白内障の手術の翌日から確実に生じているものなので、白内障の手術が原因でなっているという事が間違いないと思っています。また、仮にこれらの症状が手術後の心因性等によって生じているものであるなら手術が終わってから2年近くが経過しようとしているのに一向も症状が改善しないのはおかしいです。 現在では買い物に行くのも困難になってしまいました。遮光眼鏡と帽子をしてもまぶしいと言っています。大学病院で脳のMRIを受けましたが異常が見られませんでした。15年くらい前に原因不明の全身が痛くなるような症状(線維筋痛症)に似たような症状がおきた時、どこの病院にいっても原因が分からず、最終的に診療科を紹介され、体重が減少してきて食欲が無くなり寝れなくなってしまった為にドグマチールとソラナックスを処方されました。その時薬を服用し症状は少しずつ落ち着き現在まで服用しています。 現在の症状を調べていると、レーシックの手術を行って何らかの後遺症が残ったという方と良く似た症状があるようで、症状の情報を見ていて太陽が眩しすぎる、過矯正、光りの刺激に脳が付いてゆけずに気持ち悪くなる、頭が痛くなる、重くなる、目がすっきりしない等とても良く似ている症状が出ています。白内障は手術をすれば基本的に数ヶ月で良くなっていく、後は後発白内障と呼ばれるものくらいで他に眩しい、後遺症といった症状も徐々に治まるといったものが多いので、2年近くが経過しようとしていても一向に変わらず、むしろ手術前より体の状態が悪くなり非常に困っています。手術をした眼科にもデータが正常な為、何処にも原因がない為、もうほかにする事がないという様な事を言われている為、行く事も難しくなっています。 また、原因が不明な為に心因性なものとされる部分が非常にあり、現に不安薬(ドグマチール、ソラナックス)を服用している為にそこから来ているとされてしまう部分があります。しかし心因性が直接の原因であるならば、手術後に2年近く時間が経過しても全く良くならないのもおかしいと思います。 これは今までの経過から私が勝手に考えた事なのですが、母は白内障手術を受けた事によって眼の視力が急激に変化した為に脳内に入る情報が手術前の状態より多くなりその変化に脳の方が上手く対応しきれず(加齢や糖尿病等が回復を阻害している?為)結果 、過矯正に似ているような症状が起き、視神経等の何処かが異常な興奮作用に似た刺激により、視床下部と繋がって自律神経等のバランスが崩れたのではないかと思ってはいるのですが・・。こうした症状は元々の視力から急に視力が上がる過矯正等の状態の人が起こりやすいようで、視力の変化が大きく、見えすぎる事で頭が痛くなったり色んな症状が起きるとされているようです。通常ならば、脳が段々その環境に慣れて対応してゆく?事もあるようですが、2年経過しても症状が落ち着かないので、一体どうすればこういった症状を抑えることが出来るのでしょうか?またデータ上では視力1.5程度では過矯正では無いと考える事も多いそうなのですが、もし過矯正といった状態が仮におきているとした場合、過矯正によって起きている症状を落ち着かせたり改善する方法はあるのでしょうか? 現在は家の中の蛍光灯の明かりも眩しく、光を見ると頭が重くなってきて歩けなくなるといった状態が続いている為、夕方等の眩しさが減る時間が少しだけ楽だと言っています。テレビのフラッシュ等もキツイようで、光の眩しさが刺激になって症状を引き起こしているような所がある為、遮光眼鏡と帽子を着用して何とか少し対応していますが、やはり厳しい状態が続いています。こうした状態を改善する方法はあるのでしょうか?また、他に考えられる病気などはあるのでしょうか?お忙しい所、長文となってしまい本当に申し訳ございませんが、2年近くまともに歩く事も出来なくなってしまった母を見てなんとか出来ないかどうか色々探している中、ご相談の方をさせて頂きました。宜しくお願い致します。 A 完璧な目に完璧な手術です。完璧でない目に、それゆえ完璧な手術をしても完璧でない術後状態を多く診ている者からすると、何とも複雑な心境になります。 白内障の手術というのは、濁った水晶体をきれいな人工水晶体に取り替える手術です。ですから、濁りによる「かすみ」が無くなり、鮮明に見えます。濁りによる「自覚の無い茶色い着色」が無くなり、青白く輝くかのように見えます。眩しくて当然です。また、人工水晶体の度数を調節することで、今までとは違う屈折状態、つまり、遠視の人を近視にしたり、強い近視を正視にしたり出来ます。若いころの見え方に戻るわけではなく、全く違う見え方になるのです。 手術に対する期待が大きすぎると、予想に反した見え方に戸惑う事もあるでしょう。その見え方を受け入れられず、何か別の病気が起こったための症状に違いないと思い込む人があっても不思議ではありません。手術前に、前もって体験してもらうことも出来ません。仕方の無いことなのです。 >原因不明の全身が痛くなるような症状(線維筋痛症)に似たような症状がおきた時、どこの病院にいっても原因が分からず、最終的に診療科を紹介され、体重が減少してきて食欲が無くなり寝れなくなってしまった為にドグマチールとソラナックスを処方されました。 おそらくこれが、白内障手術で見える世界が全く変わってしまったことをきっかけに、部分的にぶり返したのではないでしょうか。 >しかし心因性が直接の原因であるならば、手術後に2年近く時間が経過しても全く良くならないのもおかしいと思います。 心因性なら短期間で改善するという根拠は何でしょう。気長に付き合っていくべきものではないでしょうか。 レーシックと白内障手術は全く別物で、同じ症状が出るとしてもメカニズムは同じではありません。また、過矯正が見えすぎるということではありません。もし裸眼視力1.5が過矯正だというのならば、市販のゆるい老眼鏡、+1.0Dぐらいのものをかけて日常生活をすれば、それは改善するはずです。遠くは少し見えにくくなりますが、1メートルぐらいは見やすくなります。簡単に出来ますので試す価値はあるでしょう。どんなメガネをかけても目に悪影響はありませんのでご安心を。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2014-10-05 16:30
| 白内障
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