生理的飛蚊症 |
Q 去年2回と今年6月に、左右の目にある小さな欠損(右は視点のすぐ上、左は視点のすぐ斜め右上と斜め左下)のことで、2006年から通っている眼科を受診しました。 症状は、縦線やひも、カレンダーやノートの端、まっすぐな場所を見るとわかります。一瞬影が見え、じっと見ていると消えていきます。ひもや縦線はそこだけ欠けて見え、じっと見ていると見えてきたり欠けたりしています。両目で見ていてもときどき気づきます。右目の視点少し上です。左はその部分が斜めにあるので気づきません。ネットのアムスラー検査(バックが白い方)では最初その2点がぼんやりしているので気づきます。しかし、じっと見ていると普通に見えてきます。見えたり欠けたりすることがわかったのは今年からです。去年は欠損していると思っていました。 去年1月、OCT、視野検査、眼底検査をしました。結果は異常なしでした。5月、アムスラー、OCT、視野検査、眼底カメラ、眼底検査をしました。異常なしでした。今年6月、アムスラー、眼底検査、OCT(黄斑部)の検査をしました。異常なしでした。ただ、「近視性で網膜が薄くなってるところがある」とは言われました。 河野先生のブログに「なぜ症状が出るのかを聞くように」とあったので頑張って聞きました。先生は「飛蚊症なんじゃないの?」と言ったので、「飛蚊症は動きますよね?これはいつも同じ位置で線や点を隠すんですけど、飛蚊症でものが見えなくなるってことはあるんでしょうか?」と聞きました。先生は「前にあるんじゃない?程度の問題だし」と言うので、「飛蚊症って糸状だったり点だったりして形がわかるんですけど、これは全く形がないんです」と言いました。先生は「心の問題もあるし、血流もある。今日はアムスラーちゃんと見えてるやん(黒いアムスラーだったのでよくわからなかった)。まあ眼科でできることはやったから、気になるんだったら大学病院紹介するよ」と言いました。僕の言いたいことがちゃんと伝わっているのか疑問に思う感じでした。 飛蚊症で、ある部分の視野が欠けたり見えたりすることってあるのでしょうか。他の飛蚊症は動くのですが、動かない形のない(ときどき影に見える)ものもあるのでしょうか。飛蚊症以外に原因として考えられることはあるでしょうか。 A 言いたいことはちゃんと伝わっていますよ。「飛蚊症です」「黄斑の前にあるから、または程度が強いから物が見えなくなるのです」「精神的な問題があるために症状が出ているとしたら、眼科以外を受診すべき」と答えているのだと思います。 で、それは結局、生理的飛蚊症です。眼球内には、完全に均一ではない物質であるところの硝子体と様々な濁りが存在し、注意深く見ると、必ず何らかの余計なものが見えるのです。飛蚊症の全く無いという人は鈍感なだけで、完全無色透明な硝子体の持ち主ではないのです。 光が網膜に到達するまでに、眼内の動きのある「もの」によって遮られ、それが虫とかゴミとかのように見えるものが飛蚊症です。「もの」によって形は様々で、形が無いと表現されるものもあるでしょう。バックが見えないと感じるものもあるでしょう。「もの」は屈折率の違う物質の境目、例えば硝子体とその中にある空洞の境目で、光が屈折することによって見えているだけのものも考えられます。 また、動きが全く無ければ、視野が「欠けたり見えたり」はしません。間違いなく動きがあるから「欠けたり見えたり」するのです。少々神経質すぎるんじゃないでしょうか。気楽に行きましょうよ。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2014-07-02 18:03
| 何かが見える
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