視神経乳頭陥凹拡大は治療すべきか |
Q 1ヶ月前に、片目に視神経陥凹の拡大が見つかり、緑内障またはその疑いがあるとの指摘を受け、とても心配しております。そのことにつきまして、下記の4つのことをお聞きさせて頂きたくよろしくお願いします。 1.今回初めて散瞳しました。眼科では何度か散瞳することがあるようですが、緑内障またはその疑いがある場合でも今後散瞳薬を使用して、眼底検査をしても良いのでしょうか? 2.視野検査の結果、現時点では視野の欠損は見られず、通常視野が欠けて来てから治療の対象になるとのことだったのですが、視野が欠けて来る前になんとか進行を抑えたいと考えているのですが、やはりある程度視野が欠けて来てからでないと治療はできないのでしょうか? 3.視神経陥凹拡大している場合でも緑内障でないことがあると本に書いてあったのですが、その場合はどのようなケースが考えられ、別の病気の割合というのはどれくらいあるのでしょうか? 4.現在使い捨ての1日タイプのソフトコンタクトレンズを使用しているのですが、緑内障またはその疑いがあっても装用してもよろしいのでしょうか? A 1.隅角という目の中の水の通り道が狭く、散瞳すると緑内障発作を起こす眼があります。幸い、そういう眼ではなかったということですので、安心して受けて下さい。 2.いつからでも治療は可能ですが、無駄な治療はしたくないですよね。年齢や状況を多角的に判断して治療方針を決めていきます。「視野が欠けて来てから治療の対象になる」は正しいのですが、視野計によっても違いますし、測定方法でも変わってきます。おそらくその眼科医が言いたいことは「緑内障性の視野変化が起こり確定診断がついてから」ではないでしょうか。ただし視野計で初めて視野が欠けるというのは、自覚症状が出るずっと前ですのでご安心ください。 3.ある瞬間まで緑内障は無くある瞬間から緑内障であるという風にスパッと割り切れるものではありません。徐々に緑内障になっていくのです。その途中の段階で「視神経陥凹拡大しているが緑内障でない」という状態は存在します。また、近視が強い場合も似たような変化が起こりますし、先天的に視神経乳頭が大きい場合も陥凹が大きく見えます。「割合」ですか?統計的には意味があると思いますが、あなたの眼は既に眼科医によって診断が付けられようとしているわけですので、無意味な質問です。 4.問題ありません。ただし眼圧測定時にはコンタクトを外す必要があり、また、外した直後の眼圧はあまり信用できませんので、点眼効果の判定などの信憑性は薄れます。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2012-08-31 09:47
| 緑内障
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