視神経乳頭陥凹拡大を一年間放置して大丈夫? |
Q 今年の人間ドックで「視神経乳頭陥凹拡大」と初めて言われ、近くの眼科にて再検査しました。眼底検査・視野検査・眼圧検査を行い、視野、眼圧ともに正常なものの乳頭陥凹はやはりあるようです。結果としてはまだ緑内障の診断はつかず、経過観察で今後一年に一度検査するように言われました。目薬等の処方もありませんでした。 このまま一年待っていて一年後に検査した時に既に進行し緑内障になったりしないのだろうか?と不安になっています。正常眼圧でもさらに眼圧をさげることで予防できるという話も色々なところで見ました。 このような場合待っているしかないのでしょうか?それとも半年くらいしたら他の病院に行くべきでしょうか?また、日常生活で気をつけることはありますか?以上ご回答よろしくお願いします。 A 乳頭陥凹はどの程度なのでしょうか。鮮明な立体写真でも見せていただかなければ程度がわかりません。視野測定で「正常」というのはスクリーニング検査でしょうか。閾値検査でしょうか。「正常」というのは、「正常範囲」を含みますので、どの程度なのか判断できません。なんと言う視野計のどのプログラムでどんな結果でしょうか。プログラムによって感度や判定に違いがでます。 このようなことが解らないと、治療方針を立てる事はできません。つまり、現在の主治医にしか出来ない事なのです。従って、どの眼科医も同等のレベルであると仮定した場合、主治医のみが正しい判断をすることが出来るのです。 実際の治療方針は、当事者である患者さん自身の考え方も反映されなければ、実行する事はできません。しかし患者さんからの申し出が無ければ、主治医は最善と考えられる方針を説明することになります。是非とも再診した上で医師患者双方が納得できる方法を相談して決めてください。 >今年の人間ドックで「視神経乳頭陥凹拡大」と初めて・・・・ 毎年受けていたのなら変化があったと思われるかもしれませんが、同じ眼底写真でも「異常なし」になったり「要精密検査」になったりします。判定医の経験、能力、考え方の違いによるものであり、必ずしも悪くなったとは言えません。今年の判定には今年の写真しか使用せず、「変化」を読み取る事はしないのです。前年の判定結果はわかりますので、おそらく来年以降は毎年引っかかるでしょう。 >正常眼圧でもさらに眼圧をさげることで予防できるという話も・・・・ そりゃそうでしょう。日本人全員に点眼を義務付けたら、日本人の緑内障罹患率は世界最低になるかもしれませんね。 >半年くらいしたら他の病院に行く・・・・ まったく必要性を感じません。もちろん眼科医によって見立ての違いはあるでしょうから、行く価値はあるかもしれません。でもそこで違うことを言われたらどうします?もう一軒行きますか? また、日常生活で気をつけることは何もありません。普段は忘れていて構いません。次回の人間ドックで同じ判定が出ると思いますので、その時に思い出して眼科再診してください。 ★ご質問は河野眼科ホームページから |
by kounoganka
| 2011-08-30 16:11
| 緑内障
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